観葉植物はゼオライトのみで育つ？虫がわかないメリットと注意点

2025年12月3日

当ページのリンクには広告が含まれています。

こんにちは。Rice and Green Life 運営者の「Ryu」です。

お部屋にグリーンを置きたいけれど土を使うと虫が心配だったり、手入れが大変そうだと感じたりすることはありませんか。そんな悩みを抱える方の中で、土の代わりにゼオライトのみを使って観葉植物を育てる方法が注目されています。見た目がとても綺麗で清潔感があるため、インテリアにこだわりたい方には魅力的な選択肢ですよね。でも、本当に石だけで植物が元気に育つのか、水やりや肥料はどうすればいいのかなど、不安な点も多いのではないでしょうか。この記事では、私が実際に試してみて感じたことや調べた情報を交えながら、ゼオライト栽培のメリットやデメリット、失敗しないためのコツについて詳しくご紹介していきます。

土を使わないため虫がわきにくく室内でも清潔に管理できるメリット
植物の成長速度や根腐れのリスクといった知っておくべきデメリット
100均アイテムでも手軽に始められる植え替えや管理の具体的な手順
カビや藻への対策を含めた長く楽しむためのメンテナンス方法

観葉植物をゼオライトのみで育てる基礎知識と特徴

まずは、土を使わずにゼオライトだけで植物を育てるというスタイルが、どのような仕組みで成り立っているのかを見ていきましょう。見た目の良さだけでなく、機能面でも非常に優れた特徴を持っていますが、同時に生き物を扱う上での限界もあります。ここでは、その基本的な性質と、始める前に知っておきたい良い点・悪い点を整理します。

虫がわきにくく清潔に保てるメリットの解説

ゼオライトのみで観葉植物を育てる最大のメリットは、何といっても「虫がわきにくい」という点に尽きます。これは決して大げさな話ではなく、植物を室内で育てる上で最も大きなハードルとなる「不快害虫」のリスクを、根本的な構造から排除できる画期的な方法なんです。

通常、私たちが使う「培養土」には、腐葉土や堆肥といった有機物がふんだんに含まれています。これらは植物にとって素晴らしい栄養源になりますが、同時にコバエ（特にキノコバエ類）やダニ、トビムシといった害虫にとっても、格好の餌場であり、産卵場所になってしまうんですよね。一度発生してしまうと、室内を飛び回るコバエを完全に駆除するのは骨が折れますし、何よりキッチンや寝室、ダイニングテーブルといった生活空間に虫がいるのは衛生的に耐えられないという方も多いはずです。

その点、ゼオライトは無機質の鉱物です。虫が餌とする有機物が一切含まれていないため、外部から虫が侵入してきても、そこで繁殖することが物理的に不可能な環境なんです。「餌がない場所には虫も寄り付かない」、このシンプルな理屈が最強の防虫対策になります。

ここがポイント！

ゼオライトは無機質の鉱物なので、虫のエサとなる成分が含まれていません。そのため、土栽培に比べて害虫が発生するリスクを劇的に下げることができます。

さらに、ゼオライトにはもう一つ、室内栽培に嬉しい強力な機能があります。それが「吸着作用」と「イオン交換機能」です。ゼオライトの表面には、肉眼では見えないミクロの穴（細孔）が無数に開いており、これが活性炭のような役割を果たして、周囲の臭い成分や水中の汚れを吸着してくれます。

実は、ゼオライトは園芸業界だけでなく、農業の現場でも古くから信頼されている資材です。農林水産省の規格においても、その保肥力改善効果が認められており、土壌改良資材として広く使われています（出典：農林水産省『土壌改良資材品質表示基準』）。このプロが認める「汚れや余分な成分を吸着して離さない力」が、水耕栽培特有の水が腐ったような嫌な臭いを抑え、常にクリーンな状態を保ってくれるのです。

成長が遅いことや根腐れなどのデメリット

清潔で管理しやすい一方で、ゼオライト栽培には明確なデメリットもあります。これを理解せずに始めると、「思ったように育たない」「すぐに枯れてしまった」という失敗につながりかねません。メリットの裏返しとも言えるこれらの特性を、しっかりと把握しておきましょう。

まず知っておきたいのは、「植物が大きく育ちにくい」ということです。これは、メリットで挙げた「有機物がない」ことの裏返しでもあります。ゼオライト自体はただの石（鉱物）であり、植物の成長に必要な三大要素である窒素（葉や茎を育てる）・リン酸（花や実を育てる）・カリウム（根を育てる）といった栄養分は一切含まれていません。

土壌栽培であれば、土の中の微生物が有機物を分解し、植物が吸収しやすい形の栄養を作り出してくれますが、ゼオライト単体の環境ではそのような自然のサイクルは期待できません。そのため、植物は体内に蓄えているエネルギーを使って生きることになり、外部から適切な肥料を与えない限り、現状を維持するのが精一杯の状態になります。「部屋のジャングル化を目指して大きく育てたい！」という方には、正直なところ不向きな栽培方法と言えるでしょう。

注意すべきデメリット

栄養不足：肥料を与えないと徐々に弱っていきます。葉の色が薄くなったり、新しい葉が出なくなったりするのは栄養切れのサインです。
温度変化に敏感：土には断熱効果がありますが、水と石だけの環境は外気の影響をダイレクトに受けます。特に冬場の窓辺では、夜間に水温が急激に下がり、根が冷えて傷んでしまうリスクが高まります。
根腐れのリスク：容器の底に水が溜まり続ける構造上、酸素不足になりやすく、水やりの加減を間違えると根腐れを起こします。根が常に水に浸かっていると呼吸ができず、細胞が壊死してしまうのです。

しかし、見方を変えれば「成長が遅い」というのはメリットにもなり得ます。 例えば、デスクの上や棚のちょっとしたスペースなど、「今のコンパクトなサイズのまま、長く楽しみたい」という場合には、剪定の手間も省けて管理が楽になります。植物の成長スピードをコントロールしやすいのも、この栽培方法の特徴の一つと言えるかもしれませんね。

初心者にもおすすめの育てやすい植物の種類

ゼオライト栽培を成功させるための第一歩は、「環境に適応できる強い植物を選ぶこと」です。すべての植物がこの方法で育つわけではありません。土の中で深く根を張る植物や、乾燥した環境を好む植物をいきなり水環境に移すと、適応できずに枯れてしまうことが多いのです。

基本的には、水耕栽培（ハイドロカルチャー）に向いている、耐陰性（日陰に強い性質）と耐湿性（水に強い性質）を持った植物がおすすめです。特に、空気中の水分を取り込むために「気根（きこん）」を出すサトイモ科の植物などは、ゼオライトの隙間が多い環境でも順応しやすい傾向があります。

植物名	おすすめ理由	特徴と注意点
ポトス	非常に丈夫で、水だけでも根を出しやすい初心者向けの代表格です。	成長が早く、ツルが伸びます。種類も豊富で、ライムグリーンや班入りなどインテリアに合わせて選べます。
モンステラ	根が太く強いので環境変化に耐えられます。小型のヒメモンステラがおすすめ。	本来は大きくなる植物ですが、ゼオライト栽培なら成長を抑えられます。太い根は隙間の多いゼオライトでも安定しやすいです。
サンデリアーナ	「ミリオンバンブー」とも呼ばれ、水栽培との相性が抜群に良いです。	ドラセナの一種で、水に挿しておくだけでも育つほど強健です。和室にも洋室にも合うデザイン性の高さも魅力。
アイビー（ヘデラ）	寒さに比較的強く、ツルが伸びてアレンジしやすいです。	耐寒性がありますが、暑さと蒸れには少し弱いです。夏場は風通しの良い涼しい場所に置いてあげましょう。
パキラ	乾燥に強いですが、水をやりすぎると根腐れしやすいので水位に注意が必要です。	「発財樹」として人気。幹に水分を溜め込むので、水やりは控えめに。根腐れさせないことが唯一のポイントです。
シェフレラ（カポック）	環境順応性が非常に高く、どんな場所でも育ちやすい万能選手です。	手のひらのような葉が可愛らしく、丈夫さではトップクラス。初心者の方が最初に選ぶ一鉢として最適です。

私自身も最初はポトスから始めましたが、本当に強くて管理が楽でした。水挿しで増やしたポトスをゼオライトに植え替えても、ほとんど失敗することなく定着してくれましたよ。まずはこれらの「失敗しにくい種類」からスタートして、ゼオライト栽培の感覚を掴んでいくのが確実かなと思います。

100均アイテムを活用した植え替えの手順

実はおしゃれなゼオライト栽培は、100円ショップのアイテムだけで十分に始めることができます。園芸専門店で高価な資材を揃えなくても、ダイソーやセリア、キャンドゥなどの園芸コーナーに行けば、必要なものはほとんど手に入ります。コストをかけずに手軽に挑戦できるのも嬉しいポイントですよね。

必要なものは以下の通りです。

お好みの観葉植物（ミニサイズ）： 100円〜300円コーナーにある元気な苗を選びましょう。葉にツヤがあり、虫がついていないものを厳選してください。
ゼオライト： 園芸コーナーで「ゼオライト」「カラーサンド」などの名称で売られています。白、青、ピンクなど色も豊富なので、お部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。
透明なガラス容器： コップ、空き瓶、ビーカーなど何でもOKです。底に穴が開いていないものを選びます。口が広い方が植え替え作業が楽ですよ。
根腐れ防止剤： 「ミリオンA」などが有名ですが、100均でも類似の商品（珪酸塩白土など）がある場合があります。あれば安心ですが、ゼオライト自体にもある程度の効果はあるので必須ではありません。
割り箸・ピンセット： 細かい隙間にゼオライトを詰めるのに使います。

植え替えのステップ

根を洗う（最重要工程）： 植物をポットから優しく取り出し、根についている土をボウルに張った水の中で洗い落とします。その後、流水で根の隙間まで徹底的に洗い流してください。土が残っていると、そこから水が腐る原因になるので、ここが一番重要です！筆などを使って優しく撫でるように洗うと、根を傷つけずに綺麗にできます。
根を整理する： 長すぎて容器に入りきらない根や、黒ずんでぶよぶよしている傷んだ根があれば、清潔なハサミでカットします。根を少し整理することで、新しい環境での発根を促す効果もあります。
ゼオライトを洗う： 使用するゼオライトをザルに入れ、米を研ぐような要領で水洗いします。最初は水が白く濁りますが、濁りがなくなるまで数回すすいでください。この微粉を洗い流しておかないと、容器の水がずっと濁ったままになってしまいます。
植え付ける： 容器の底に根腐れ防止剤（あれば）とゼオライトを少し敷き、植物をセットして高さを調整します。片手で植物を支えながら、周りから少しずつゼオライトを流し込んでいきます。
固定する： 割り箸を使って、根の周りのゼオライトを突っつき、隙間を埋めていきます。植物がグラグラしないように、しっかりと根を固定するのがコツです。
水を注ぐ： 最後に、容器の底から1/5程度の高さまで優しく水を注いで完成です。勢いよく注ぐとゼオライトが舞い上がってしまうので注意してください。

Ryuのメモ

植え替え直後は、植物にとって「手術後」のような状態です。根が傷んで水を吸う力が弱まっているので、肥料は絶対に与えないでください。直射日光の当たらない、風通しの良い明るい日陰で1週間ほど静かに休ませてあげるのが、定着させるための秘訣です。

白いカビのような付着物の正体と対策方法

ゼオライト栽培を続けていると、ある日突然、ゼオライトの表面に「白いふわふわしたもの」が発生して驚くことがあります。「うわっ、カビが生えた！？」と慌てて捨ててしまいそうになりますが、ちょっと待ってください。実はこれには2つの可能性があり、必ずしも悪いものとは限らないのです。

一つ目の可能性は、確かに「カビ（糸状菌）」です。梅雨時などの湿度が高い時期や、風通しの悪い場所に置いていると発生することがあります。特徴としては、不規則な塊状になっていたり、蜘蛛の巣のように広がっていたりします。また、少しカビ臭いにおいがすることもあります。この場合は、カビが生えている部分のゼオライトをスプーンなどで取り除き、アルコール除菌スプレーを軽く含ませたティッシュで容器の縁などを拭いて、風通しの良い場所に移動させましょう。

二つ目の可能性、そしてこちらの方が実は多いのですが、それは「根毛（こんもう）」であるケースです。植物は環境に慣れてくると、水分や養分を効率よく吸収するために、根の表面から非常に細かい産毛のようなものを出します。これが白くてふわふわしているため、カビと見間違えやすいのです。

カビと根毛の見分け方

霧吹きで水をシュッとかけてみてください。水に濡れて透明になり、見えなくなるようなら「根毛」の可能性が高いです。これは植物が元気に育っている証拠なので、取り除いてはいけません。逆に、水を弾いたり、濡れても白い塊のまま残るようなら「カビ」や「塩類（肥料分の結晶）」の可能性が高いです。

また、水道水に含まれるミネラル分や肥料の成分が結晶化して、白く固まることもあります（塩類集積）。これは病気ではありませんが、根に悪影響を与えることもあるので、気になる場合はその部分のゼオライトを洗い流すか交換してあげると良いでしょう。カビだった場合は衛生上良くないので、早めに対処して、場合によってはゼオライトを全交換して熱湯消毒してあげるのがベストですね。

観葉植物はゼオライトのみで管理可能か詳細を解説

基本的なセットアップができたら、次は日々の管理です。「土と同じ感覚」で世話をすると失敗しやすいのがこの栽培方法の落とし穴。水やりのタイミング、肥料の与え方、汚れてきた時のメンテナンスなど、長期的に維持するためのノウハウを知っているかどうかで、数ヶ月後の姿に大きな差が出ます。ここでは、長く元気に育てるための具体的な管理テクニックや、トラブル時の対処法を深掘りしていきます。

根腐れを防ぐための正しい水やりの頻度

ゼオライト栽培での失敗原因No.1は、間違いなく「水のやりすぎ」による根腐れです。特に、土植えの経験がある方は「毎日水をあげないと枯れちゃう」と思いがちですが、容器の中に水が溜まるこの栽培方法では、その親切心が仇になります。

根腐れのメカニズムを簡単に説明すると、根が水に浸かりっぱなしになることで「窒息」してしまう現象です。植物の根も呼吸をしており、酸素を必要としています。常に水没していると酸素を取り込めず、細胞が死んで腐ってしまうのです。これを防ぐために最も重要なのは、「乾湿のメリハリ」をつけることです。

水やりの黄金ルール

「容器の水がなくなったらすぐ足す」のはNGです！
水が底をついても、多孔質のゼオライトの粒自体はたっぷりと水分を含んでいます。水が完全になくなってから、さらに2〜3日（夏場）〜1週間（冬場）ほど待って、「根が空気を吸う時間」を作ってあげるのがポイントです。

具体的な水やりの手順は以下の通りです。

容器を横から見て、底の水が完全になくなっていることを確認します。
そこから数日間、あえて水を与えずに放置します（呼吸タイム）。
植物の葉に少し元気がなくなってきたかな？というタイミングで、容器の高さの1/4〜1/5程度まで水を入れます。
決して満水にはしないでください。根の上半分は常に空気に触れている状態を保つことが、酸素供給の生命線です。

透明な容器を使うメリットは、この「水切れ」を目で見て確認できることです。土のように「指を挿して湿り具合を確認する」必要がないので、慣れてしまえば土栽培よりも水管理は簡単かもしれません。

ゼオライト栽培における肥料の必要性と与え方

先ほど触れた通り、ゼオライト自体には栄養が全く含まれていません。水だけで育て続けると、植物は最初のうちは体内の貯金を切り崩して成長しますが、やがてスタミナ切れを起こし、葉の色が悪くなったり、成長が完全に止まったりします。そのため、適切なタイミングで「食事（肥料）」を与えてあげる必要があります。

しかし、ここで注意が必要なのが「濃度」です。排水穴のない容器栽培では、与えた水は蒸発して減っていきますが、肥料成分（塩分など）はそのまま容器内に残ります。そこにまた肥料を与え続けると、容器内の肥料濃度がどんどん濃縮されていき、最終的に「肥料焼け」を起こして根がダメージを受けてしまいます。

容器内の藻や汚れを落とす掃除と再生の方法

長く育てていると、どうしても避けられないのが「藻（モ）」の発生です。光が当たる部分のガラス面やゼオライトが緑色に変色してきます。これは植物に直接的な害を与えるわけではありませんが、見た目が悪いですし、増えすぎると水中の酸素や栄養を奪ってしまいます。

藻は「光」「水」「栄養」の3つが揃うと発生します。透明容器を使っている以上、完全に防ぐのは難しいのですが、直射日光を避ける、肥料をやりすぎない、鉢カバーをつけるなどの対策で発生を遅らせることは可能です。

もし汚れが気になってきたら、ゼオライトを洗って「再生」させましょう。ゼオライトは使い捨てではなく、メンテナンスすれば繰り返し使えるサステナブルな資材です。

ゼオライトの再生手順

植物を優しく引き抜きます。根がゼオライトに絡みついている場合は、容器に水を満たして揺すると外れやすくなります。
汚れたゼオライトをザルにあけ、米を研ぐようにゴシゴシと水洗いして、藻や古い根、ヌメリを除去します。
汚れがひどい場合やカビが心配な場合は、煮沸消毒（鍋で5〜10分煮る）するのが最も効果的です。熱湯で殺菌することで、カビの胞子や藻の細胞を死滅させることができます。
煮沸できない場合は、キッチンハイターなどの塩素系漂白剤に30分ほど浸け置きし、その後、塩素の臭いが消えるまで徹底的にすすいでください。
洗浄後は天日干しで乾燥させるか、冷ましてからそのまま元の容器に戻し、植物を植え直します。

Ryuのメモ

ゼオライトのイオン交換機能（根腐れ防止効果）には限界があり、半年〜1年ほどで低下すると言われています。洗えば物理的な汚れは落ちますが、植物の元気がなくなってきたなと感じたら、思い切って新しいゼオライトに交換してあげるのも愛情ですね。古いゼオライトは、庭の土やプランターの土に混ぜれば、土壌改良剤として再利用できるので無駄がありません。

サボテンや多肉植物を育てる際の注意点

インスタグラムなどで、ガラス容器に入ったおしゃれなサボテンを見かけることがありますよね。「私もやってみたい！」と思う方も多いはずですが、実はサボテンや多肉植物は、ゼオライト栽培（ハイドロカルチャー）の難易度が非常に高い植物です。

サボテンや多肉植物は、もともと砂漠などの乾燥地帯原産で、根が濡れている状態を極端に嫌います。ゼオライトは保水性が高く、粒の間に水を長く保持するため、通常の観葉植物と同じ感覚で「底に水を溜める」管理をしていると、高確率で根腐れを起こし、ある日突然ジュレのように溶けて枯れてしまいます。

どうしても多肉・サボテンを育てたいなら

容器の底に水を溜めるのではなく、「週に一度、ゼオライト全体を霧吹きで湿らせる」程度のシビアな水管理が必要です。または、根が水面には絶対に触れないように水位を極限まで低く保ち、湿気だけで水分補給させるような管理が求められます。

正直なところ、初心者の方が最初に挑戦するなら、サボテンよりもポトスやアイビーなどの「水が好きな観葉植物」の方が、成功率は圧倒的に高いです。まずはそちらで慣れてから、難易度の高い多肉植物に挑戦することをおすすめします。

元気がない場合の対処法と環境の見直し

大切に育てていても、植物がSOSサインを出すことはあります。葉が黄色くなる、しおれる、落葉するといった症状が出た場合、早急に対処すれば復活できる可能性は十分にあります。

チェックすべきポイント

水は濁っていませんか？
水が濁っていたり、腐った卵のような臭いがする場合は、水質が悪化して根がダメージを受けています。すぐに植物を取り出し、容器とゼオライトを洗浄し、傷んだ根（黒くて溶けている部分）をカットして、清潔な環境で植え直してください。
寒すぎませんか？
ゼオライトは土に比べて冷えやすい性質があります。特に冬場の窓際は夜間に冷蔵庫のような寒さになります。部屋の中央や、高い場所など、少しでも暖かい場所に移動させてください。
直射日光に当てていませんか？
ガラス容器に直射日光が当たると、レンズ効果や温室効果で容器内の水温が急上昇し、根が「煮えた」状態になってしまうことがあります。レースのカーテン越しの柔らかな光が最適です。
害虫はいませんか？
基本的には虫がわきにくい栽培法ですが、購入時に卵がついていたり、外から飛んできたりすることはあります。もし葉がベタベタしていたり、小さな虫を見つけた場合は、すぐに対処が必要です。
（参考：観葉植物がベタベタする原因と掃除法！カイガラムシ対策も解説）

あらゆる手を尽くしても元気が戻らない場合は、「土植え」に戻してあげるのが最終手段にして最強の治療法です。やはり植物にとって、土という環境は偉大です。一時的に土に植え替えてリハビリさせ、元気が回復してからまたゼオライトに戻す、という柔軟な対応も、長く付き合っていくコツですよ。

観葉植物をゼオライトのみで楽しむためのまとめ

今回は、観葉植物をゼオライトのみで育てる方法について解説しました。土を使わないこの方法は、インテリア性が高く、虫が苦手な方や、清潔感を重視したい方にとっては本当に素晴らしい選択肢です。ただ、植物にとっては少し過酷な環境でもあるため、人間側が「水の量」と「環境」をしっかりコントロールしてあげる必要があります。

私自身も最初は水やりのタイミングがつかめずに失敗しましたが、慣れてくるとガラス越しに見える根の成長が愛おしくなってきますよ。まずは100均の小さな観葉植物から、気軽にグリーンライフを始めてみてはいかがでしょうか。

※本記事で紹介した栽培方法は一般的な目安であり、植物の状態や環境によって結果は異なります。植物の様子をよく観察しながら、楽しんで育ててみてください。

よかったらシェアしてね！

URLをコピーしました！

URLをコピーしました！